科学研究費補助金 若手研究(B)「長期化難民の社会・文化・アイデンティティの再構築と開発に関する人類学的研究 (代表者 内藤 直樹)」
この研究はアフリカの難民が直面している「難民状態の長期化 (Protracted Refugee Situations)」にかかわる諸問題を、難民の生活現場から理解することを目的としています。これまで難民とは「一時的な状態」として考えられてきたため、「長期的な視野に立った開発」の対象になることはありませんでした。それに対して本研究は、難民が居住する生活空間において、(1)他の難民や地域社会の人びとと社会関係を構築し、(2)故郷でおこなっていた文化的実践を継続・変更させ、(3)文化や民族アイデンティティを変更する、といった実践を、困難な状況において生活を再編するための創造的な実践として評価し、その様態を解明します。そして、難民の受け入れ国定住のために実施されるべき開発=発展計画を策定するために必要となる基礎的資料を提供します。
http://www.minpaku.ac.jp/research/sr/20710190.htmlhttp://kaken.nii.ac.jp/ja/p/20710190/2008/3/ja